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Dr.ANDY

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05/06/07
一滴の涙

 君は富良野でのこの二年間に
   何滴の涙を流しただろうか?
 涙の数を数えてみたまえ

 それはどういう涙だったのか
 悲しくて流したのか
 苦しくて流したのか
 辛くて流したのか
 口惜しくて流したのか
 それとも何かに感動して泣いたのか

 涙の数とその質のことを
   卒塾に当たって考えてくれ給え

 僕らの仕事は
  偉くなることでも
  金持ちになることでも
  名を挙げることでも
  人の上に立つことでもなく
  只、一滴の涙のためにある

  人の琴線をふるわす作品を創り
  そのことによって人の心に
  感動の涙という物を産み出し
  その涙で人々の心の中の
  孤独を、悲しみを、憎しみを、疲労を、
  洗い流すというそれだけの仕事だ
  それ以上でもそれ以下でもない

 一滴の涙を産むことに賭け給え

 人の心を涙で洗うことは
 それ自体何の対価も得られず
 この国の法で云う仕事には当たらぬが
 しかし
 人として最も貴い仕事だ

 少なくとも僕はそう信じている
 君らがこゝで生きた二年の才月の中で
 たとえば真夏の労働の後の
     芦別に沈む夕陽の情景に
 たとえば布礼別のカラマツの紅葉に
 たとえば塾地のダイヤモンドダストに
 意味もなく突然、心ゆすられ
 一滴の涙が突き上げたことはなかったか

 あれらは神々が創り給うた最高の創造物

 “自然”というもののもたらす感動だ
 とてもそれには及ばないにしても
 一滴の涙を産むことに賭け給え

  そしてもしそのことを見失ったら
  いつでも富良野に戻ってくるといい
  こゝにはこの二年間に君らをゆさぶった
  感動の種がいつでもある筈だ

    涙を宝にして、旅立ち給え

    行ってらっしゃい


               (季刊 富良野塾より)


 私の大好きな倉本聡さんが、さる3月27日に富良野塾の卒塾式で述べられた送る言葉です。
 私も「心をゆさぶられ」てしまいましたので、ここに書き込みさせていただきました。
 
 このコーナーのファンでいらっしゃる、福井県のKさんから、「最近更新がされていない!」とのおしかりをうけました。ほんとうに申し訳ございません。

 一滴の涙を産むことに賭けて、また、今日から、出直しです。
 どうぞよろしくお願い致します。



 


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