血便
血便が出ると、誰でも驚き、不安になるものです。鮮やかな赤い血が混じっている場合もあれば、黒色でタール状の便が出ることもあります。血便は、消化管のどこかで出血が起きているサインであり、その原因はさまざまです。放置すると重篤な状態につながる可能性もあるため、自己判断せずに、早めに医療機関を受診することが大切です。当院では、内科、消化器科、肛門科の専門医が連携し、患者さん一人ひとりの症状に合わせた丁寧な診療を行っています。祖師ヶ谷大蔵駅から徒歩5分とアクセスも便利ですので、安心してご来院ください。
血便の原因
血便の原因は、出血部位と出血量によって異なります。大きく分けて、以下の2つに分類できます。
1.上部消化管からの出血
食道、胃、十二指腸からの出血は、吐血や黒色便として現れることが多いです。原因としては、以下のものが考えられます。
- 食道静脈瘤
- 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
- 胃がん
- 食道がん
- マロリー・ワイス症候群(激しい嘔吐による食道粘膜の損傷)
2.下部消化管からの出血
小腸、大腸、肛門からの出血は、鮮血便として現れることが多いです。原因としては、以下のものが考えられます。
- 大腸憩室出血
- 虚血性大腸炎
- 感染性腸炎
- 痔
- 大腸ポリープ
- 大腸がん
- 潰瘍性大腸炎、クローン病などの炎症性腸疾患
- 肛門ポリープ
- 直腸潰瘍
まれに、鼻血や歯茎からの出血を飲み込んで、便に混ざって排泄されることもあります。この場合は、消化管からの出血ではありません。
血便によって引き起こされる病気
血便は、さまざまな病気のサインとなりえます。以下に、血便を引き起こす代表的な病気について解説します。
1.大腸がん
大腸がんは、初期にはほとんど症状がないことが多いですが、進行すると血便が出ることがあります。血便以外にも、便秘や下痢を繰り返す、便が細くなる、腹痛、体重減少などの症状が現れることがあります。40歳を過ぎたら、定期的な大腸がん検診を受けることが大切です。
2.大腸ポリープ
大腸ポリープは、大腸の粘膜にできるイボ状の隆起です。ほとんどは良性ですが、一部はがん化する可能性があります。ポリープが大きい場合や、がん化している場合には、血便が出ることがあります。大腸内視鏡検査で発見し、切除することで大腸がんの予防につながります。
3.痔
痔は、肛門周辺の血管や組織が炎症を起こした状態です。排便時に出血することが多く、鮮血便として現れます。痔核(いぼ痔)、裂肛(切れ痔)、痔ろうなど、さまざまな種類があります。軟膏や座薬などの薬物療法や、手術で治療します。
4.潰瘍性大腸炎
潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に炎症が起こる病気です。下痢、腹痛、血便などの症状が現れます。症状が良くなったり悪くなったりを繰り返すことが特徴です。薬物療法や、重症の場合には手術が必要となることもあります。
5.虚血性大腸炎
虚血性大腸炎は、大腸への血流が一時的に悪くなることで、大腸の粘膜が炎症を起こす病気です。突然の腹痛、下痢、血便などの症状が現れます。多くは自然に治りますが、重症の場合には入院が必要となることもあります。
血便の処置や治療法
血便の治療は、原因となっている病気によって異なります。当院では、患者さんの症状を詳しくお伺いし、必要な検査を行った上で、適切な治療法をご提案します。
1.検査
血便の原因を特定するために、以下のような検査を行います。
- 問診
- 血液検査
- 便潜血検査
- 大腸内視鏡検査
- 胃内視鏡検査
- 腹部CT検査
大腸内視鏡検査では、大腸の粘膜を直接観察し、ポリープやがんなどの異常がないかを調べます。必要に応じて、組織を採取して病理検査を行います。
2.治療法
血便の治療法は、原因となっている病気によって異なります。以下に、代表的な治療法をご紹介します。
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- 薬物療法
炎症を抑える薬、止血剤、整腸剤などを使用します。潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患には、ステロイドや免疫抑制剤を使用することもあります。
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- 内視鏡的止血術
内視鏡を使って、出血している部位を直接止血します。クリップで血管を挟んだり、電気メスで焼いたりする方法があります。
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- 手術
がんやポリープを切除したり、腸の一部を切除したりします。出血が止まらない場合や、腸に穴が開いてしまった場合にも手術が必要となることがあります。
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- 食事療法
消化の良いものを食べ、刺激物やアルコールを控えることが大切です。潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患では、特定の食品が症状を悪化させることがあるため、医師や栄養士の指導のもと、食事内容を調整する必要があります。
血便についてのよくある質問
Q1. 血便が出たら、すぐに病院に行くべきですか?
A1. はい、血便が出たら、自己判断せずに、できるだけ早く医療機関を受診してください。特に、大量の出血がある場合や、腹痛、吐き気、めまいなどの症状を伴う場合には、緊急性が高い可能性があります。
Q2. 痔の出血と、大腸がんの出血を見分ける方法はありますか?
A2. 痔の出血は、排便時に鮮血がポタポタと垂れることが多いですが、大腸がんの出血は、便に血が混じっていたり、便の色が黒っぽくなっていたりすることがあります。しかし、自己判断は難しいため、必ず医療機関を受診して検査を受けてください。
Q3. 血便が出た場合、食事で気をつけることはありますか?
A3. 消化の良いものを食べ、刺激物やアルコールを控えるようにしてください。また、便秘にならないように、食物繊維を積極的に摂るように心がけましょう。
院長より
血便は、私たち消化器内科医にとって、非常に重要なサインです。患者さんの話をじっくりと伺い、内視鏡検査などの必要な検査を丁寧に行い、正確な診断につなげることを心がけています。当院では、内視鏡検査に力を入れており、最新の機器を導入し、苦痛の少ない検査を追求しています。また、鎮静剤を使用することで、リラックスして検査を受けていただくことも可能です。血便でお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。早期発見、早期治療が大切です。当院は日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本大腸肛門病学会専門医が在籍しており、専門的な知識と経験に基づいて、最適な医療を提供させていただきます。
